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朝の公園はジョギングをしたり、体操をしたりと
色んな人が集まりやすい場所だが、《神足町》の
公園には人の姿も、妖の影も見えない。
綺麗に整備されているけど、誰もいないせいか
とても寂しい場所に見える。
千世
「あれ……」
人が、いた。
誰も居ないと思っていた場所で
空を見上げている。
空は澱を集めたように暗い。
雨の心配をしているのだろうか。
それとも――。
天遊
「もう、あんなに遠い……」
千世
(遠い? 何が遠いのだろう)
目を凝らすと彼方に鳥の姿が見えた。
海鳥だろうか。
千世
(バードウォッチングしている……わけないか)
天遊
「ん……?」
目が、合った。
千世
(黄金色の瞳……)
天遊
「何用かな?」